22日午前10時ごろ、山梨県笛吹市石和町の寺院「成就院」の住職から、「仏像が盗まれた」と県警笛吹署に届けがあった。同署が窃盗事件として調べている。
同署の調べでは、本堂西側の窓ガラスが割られ、中から武田信玄の先祖で15世紀前半に当主だった武田信重の位牌(いはい)のほか、20~30センチの仏像約10体が盗まれていた。いずれも文化財指定はされていないという。
寺院は普段無人で、住職が15日に寺を訪れた際は異常はなかった。
【寺・神社の犯罪事情】
ここ数年仏像や神像が盗まれる被害が急増しています。
平成18年2月には、一人で東京・奈良・広島などで約60件の仏像窃盗をした男性が逮捕されました。
自宅には18体の盗んだ仏像が発見されています。 奈良の法隆寺では盗み出す際に、国宝の木製格子6本をのこぎりで切断される他、盗まれた仏像は指や腕が折れるなど一部が破損する被害を受けています。
この犯人は個人の収集のための窃盗を繰り返していましたが、日中の拝観者を装いのこぎりで格子を切断するなどの手口は巧妙で、見つけられませんでした。
盗まれるのは重要文化財だけと思われるかもしれませんが、被害の大半は文化財の指定を受けていないものが多いのです。盗みやすく、売りさばきやすいことが原因と思われます。
無住寺が多く、ほぼ半数が盗難被害に気づくまでに3日以上、最長は約2ヶ月も経過していたこともあります。
盗品の情報は、通常警察から古美術業界に通知されます。
寺社管理者がすぐに犯行に気づき、警察に仏像等の写真や寸法等詳細内容を届け出れば見つかる可能性も高くなるのに」とある古美術商は指摘しています。
実際に事件の報道で盗まれた重要文化財の写真が新聞掲載されたため売りさばくのをあきらめて離れた場所に放置されていたケースもありました。
「盗品だと判らずに購入する例はあり、古くて状態が良ければ1体5万~10万円程度で買い取ることが多い」とのこと。
海外で価値が出る物も多く、古美術として海外に販売されることも多いのです。約9割が海外とも言われています。
【犯人にとっては「犯行しやすい環境」】
泥棒や放火犯にとって、最も重要なことは「人目に付かず確実に逃げられること」。
神社仏閣は下記の通り、犯人にとって「犯行しやすい環境」ベストコンディションであるということをぜひ認識し、少しでも対策することが重要です。
※「観光客、参拝者を装って下見」が可能。誰にでも開放されている場合が多いため、いつでも下見や犯行を行うことができる。
※樹木に囲まれており、道路など外部からの見通しが悪い。
※夜間暗がりがあり、隠れたり犯行を行うのに適している。
※ 誰にでも開放されているため、たまたま誰かに出くわしても参拝者を装い逃げることが可能。
※大切な仏像や宝物、賽銭などが手に届くところに置いてあり、周囲に人目がない時間帯が多い。
※無住の寺社も多く、異常が発見されにくい。




