東京や神奈川など首都圏の1都9県で昨年以降、セルフ式ガソリンスタンド(GS)の精算機が壊され、現金が盗まれる被害が約250件発生していることが2日、警察当局の調べで分かった。
一部の事件にかかわったとして、神奈川県警が窃盗容疑で男数人を逮捕。
この数人が、車のナンバープレートを盗んだとして警視庁に逮捕された暴力団関係者の男と携帯電話で連絡を取っていたことも判明した。捜査関係者が明らかにした。
一連のGS盗では犯行車両に盗まれたナンバープレートが使用されており、この暴力団関係者がGS盗の実行犯に盗難プレートを提供していた疑いが浮上。
警視庁や神奈川県警などの警察当局は、大がかりな窃盗グループが犯行に及んでいるとみて実態解明を急いでいる。
警察当局によると、セルフ式GSの窃盗被害は昨年1月ごろから、東京、神奈川、千葉など10都県で発生。
このうち都内は72件、被害総額は1600万円を超える。
被害は利用者が少ない深夜から未明に集中しており、車で乗り入れしやすい幹線道路沿いの店舗が狙われるケースが目立つという。
被害にあったGSの防犯カメラの映像を分析したところ、2~4人でバールのような工具で給油機に付属した精算機を壊し、ごく短時間で売上金を盗む手口が共通している。
実行犯は目出し帽などで顔を隠し、見張り役を付けるケースもあるという。
車は別の車から盗んだナンバーで偽装していた。
捜査関係者によると、昨年夏、警視庁が中央道を猛スピードで走る不審な乗用車を追跡したところ、運転手の男が車を乗り捨てて逃走。車内を調べると、盗まれたとみられる複数のナンバーと覚醒(かくせい)剤がみつかった。
ナンバーに残された指紋などから神奈川県内の30代の暴力団関係者の男を割り出し、今年1月、窃盗の疑いで逮捕した。
その後、男が、セルフ式GSの精算機から現金を盗んだなどとして神奈川県警に窃盗容疑で逮捕された男数人のグループと携帯電話で連絡を取っていたことが分かった。
警察当局は、男の車から見つかったナンバーはGS盗に使うために用意されたものとみて、男とGS盗のグループとの関係を調べている。
また、GS盗のグループの逮捕後も被害が続いていることから、警察当局はこのほかにもGSを狙った窃盗グループが存在するとみている。
都内のGS経営者は「人件費を削減し、低価格にするのがセルフ式のメリットで、深夜は店員1人が事務室にいる店が多い。
24時間営業の場合、釣り銭が切れないように精算機に数十万円入れておくこともあり、狙われやすいのではないか」と話している。
2009/03/03 産経ニュース
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