1月下旬から2月初めにかけて、茨城、千葉両県で包丁の大量窃盗事件が相次いだ。
盗まれた包丁は全部で117本。犯行は営業時間内に行われた可能性が高く、店頭に陳列していた包丁のすべてをごっそりと盗まれたケースもある。
「転売して換金したのでは」との見方もあるが、被害品は特別高価でもなく、だれが、何のために盗んだのかは“藪の中”だ。
◇ごっそり43本
最初の事件は茨城県東海村で発生した。
1月28日、同村舟石川駅東のスーパー「ジャスコ東海店」から、ひたちなか西署に包丁43本(計約18万円相当)が盗まれたと届け出があった。
包丁は店舗2階の日用品売り場に陳列。25日午後9時の閉店時には異常がなく、その後、数人の店員が包丁が減っていることに気付いたが、「よく売れているな」と思ったという。
だが、約90本の陳列品のうち半数近くが減っていたため、28日午後1時ごろに伝票などで確認したところ、盗難が分かった。同署の調べでは、盗まれたのは文化包丁41本と刺し身包丁2本。
深夜に外部から侵入した形跡などはなく、防犯カメラには、営業時間内に包丁の売り場付近にいる不審な男が映っていた。
◇松戸では3件
千葉県では、松戸市で2月3~4日に3店で盗難が発覚した。最も被害が大きかったのは、同市松戸新田のホームセンター「ケーヨーデイツーみのり台店」。
4日、出刃包丁や文化包丁、牛刀など18種類の計36本(約10万円相当)が盗まれているのを、午前9時ごろ出勤した従業員が見つけ、松戸署に届け出た。
閉店後に侵入された形跡はなく、従業員が最後に包丁を確認した3日午後5時から午後8時の営業時間内の犯行とみられている。
3日には、約850メートル離れたスーパー「サミットストア松戸新田店」でも陳列してあった30本すべてが盗難。防犯カメラには同日午後7時40分ごろ、不審な男女2人が映っていた。
「サミットストア稔台店」(同市稔台)でも4日、売り場の8本すべてが盗まれた。
◎共通点と相違点
犯行の共通点は、(1)大量盗難(2)大型店が被害(3)営業時間内に犯行が行われた可能性が高い-などだ。
松戸市内の3件は同一犯の疑いが強い。
しかし、東海村の事件については、ビデオに映った不審者の特徴が松戸市の事件とは異なることから、ひたちなか西署は「即座に関連性があるとはいえない」。
ちなみに、松戸市と東海村は直線距離で約100キロ離れているが、常磐自動車道を使えば移動は容易だ。
包丁を狙った点について同署は「大量に盗まれているため、二次犯罪への使用ではなく、換金目的の可能性が高い」とみる。
ただ、松戸市のケースでは盗まれた包丁の値段は高くても1本4000円程度。
同市内の刃物店の経営者(56)は「目的が分からないのは不気味。最近よく耳にする金属盗にしても、包丁のステンレスなんて二束三文にしかならないし…」と首をかしげる。
2店が被害にあったサミット本社(東京)の担当者も、「見当がつかない」と犯行の意図を測りかねている。
2009/02/15 産経ニュース
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